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電気のお仕事(その4)

弊社の仕事に、いつもご理解およびご賛同をしていただき、ありがとうございます。

さて、(電気編)4回目の掲載になります。

その1で、ケーブルの断面積を大きくする(太くする)やケーブル長さにより電圧が下がるというお話をしましたが、今回はもう少し深くお話したいと思います。

(1)負荷電流による許容電流値

ポンプや送風機等を動かす場合、それぞれの機器の仕様に合ったケーブルサイズを選定します。

機器の仕様欄に「定格電流(A)」が記載されています。機器の定格運転時に流れる電流値です。

この電流値以上の電流を流すことの出来るケーブルサイズを「許容電流値によるケーブルサイズ」といいます。

例えば、「相数3φ」「定格電圧 400V」「定格電流 48A」と記載されていた場合、ケーブルサイズは、

600V CE 8sq-3C (許容電流値:54A、低減率:1.0)と選定します(各ケーブルサイズ毎の表がある)。

*相数は、単相(1φ)や3相(3φ)があり、家庭ではほぼ単相(1φ)となります。

*低減率は、電路の状況によりケーブルの温度上昇によって流せる電流値に制限が出てくるものです。低減率0.7で計算する場合もあります。

他に、機器の効率や力率も影響してきますが、今回の説明では省いています。

(2)電圧降下による選定

盤から各機器をつないでいるケーブルは、ケーブル自体の抵抗等により電圧が下がってきます。

どれくらい電圧が下がるか計算し、許容値内に収まっているか確認します。

電圧降下の計算式 e(V) = √3IL(Rcosθ+Xsinθ) で計算します。

I (A) :負荷電流、L (km):ケーブル長さ、(Rcosθ+Xsinθ)(Ω/km):等価抵抗

例えば、上記(1)の CE 8sq-3C で計算すると、ケーブル長さを 100mとすれば、CE 8sq-3Cの等価抵抗値は、2.614(Ω/km)(60Hzの場合)となり

e = √3×48×0.1×2.614 = 21.732(V)

電圧降下が 21.8Vとなり、機器の端子電圧は 400V - 21.8V = 378.2V となります。

内線規定等で、許容電圧降下率を 幹線2%+分岐2%=4%以内とすると、許容電圧降下は400V×0.04=16V となります。

上記ケーブルでの電圧降下は、16V<21.7Vであり、CE8sq-3Cでは電圧が下がり過ぎてダメということで、ケーブルサイズを上げる必要があります。

ケーブルサイズを上げた場合(CE 14sq-3C) の電圧降下は、(等価抵抗は、1.506Ω/km)

e=√3×48×0.1×1.506=12.52V となり、16V>12.6V であり、電圧降下を考慮したケーブルサイズは CE 14sq-3C となります。

ケーブルサイズ選定

ケーブルサイズを決定するには、まだ他にも選定条件がありますが、基本的なところでお話させていただきました。

この様に安全にまた安心して電気機器等を使っていただくために電気設計は大切です。

設計根拠やお客様のご要望をお聞きしてどの様な工事設計を進めていくかを考えながらより良い電気設備を作っていくお客様のお手伝いをしたいと考えています。

(2019/03/12:難波)

※このコラムに掲載した内容に関してのご質問には、お答できません。
ご了承ください。

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