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ICUの眠り姫

手術室の隣、広いICUに並ぶたくさんのベッド。そのひとつに姉が静かに寝息をたてている。小さい体からは何本もの管をぶらさげて。年末、くも膜下出血の手術をし成功したとほっとしたら、また別のところから出血。血管に出来たこぶにコイルを埋め込む手術をして、これもなんとか乗り切った。
少しでも傍にいてやりたいと、家族控え室には昼夜を問わず誰かがいる。部屋の机には折り紙。見舞いに来た人は黙って千羽鶴を作り出す。あせる気持ち、不安な気持ちを封じ込めるように。何羽おれたのだろう。毎日微かな回復の兆しを見せていた。
昨深夜、控え室で浅い眠りについていた私は看護士の声で飛び起きた。急変だった。また別のところから出血した。
血管造影、CTで映し出された写真を見ながらしんじ先生はおちついたやさしい口調で、実に丁寧に説明をする。今やっている処置。それを乗り超えたら次の手。それがだめならこの手。姉の娘たちの素朴な質問にも、まっすぐ目を見て納得するまで話してくれる。しんじ先生は逃げない人だ。これでダメなら仕方がないかという気持ちと、何とかうまくいってほしいとわらをもつかむ気持ちとが複雑に交錯する。
生命力は人智を超える。果たして奇跡は起きるのか・・・。

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