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屋敷の祠(ほこら)

小さい祠
田舎の家屋敷には、広い分、田の神様や水の神様はじめ、たくさん神様がおりやる。

近所の90歳を過ぎたおばーちゃんは、知らん家にあがりこんで、「はさみ取ったやろ」とわけのわからないこと言っては家人に叱られているが、朝晩、自分の屋敷内のあちこちにおりやる神様に、お茶とご飯を上げるのだけは、365日忘れない。
長年の農作業で二つ折りになった身体で、お盆をかかえ、10何人?の神様に、順番もたがわずご挨拶をしてまわると、1時間以上かかるらしい。

”儀式”が終わってから、ようやく自分のご飯にありつける。
「これだけたくさんの神様が守ってくださってるから、多少呆けても元気なのよ」と私と同年代のお嫁さんが笑いながら言っていた。

隣家の小高くなったところにも、ひっそりと小さい祠がある。ここは84歳のおじの守り神らしい。

もうじきお正月。神主さんが来て、神様がたの注連縄(しめなわ)と紙重(かみしで)がすべて新しくなる。
今年も、あとわずか・・・。

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