配管の応力評価― 一次応力、二次応力とは ―

一次応力、二次応力と聞くと、
二次応力の方が厳しい…そんなふうに感じそうですが…。

■一次応力
外力や圧力によって生じる構造を支えるために必要な力
外部によって生じる「逃げ場のない応力」
【特徴】
 ・外力(内圧・重量・地震力など)によって生じる
 ・材料が降伏しても応力は減らない(壊れるまで増え続ける)。
 ・破壊に直結する。
**材料が降伏するとは**
 外力によって材料が元の形に戻れなくなる状態。
弾性域を超えて永久変形(塑性変形)が始まること。
外力を取り除いても、元の形に戻らなくなる状態。
 ・弾性域:力を抜けば元に戻る
 ・降伏点:ここを超えると元に戻らない
 ・塑性域:永久変形が進む

Q.なぜ、一次応力の許容値は低いの???
・一次応力が「材料を壊す方向にまっすぐ進む応力」だから。
 材料が降伏しても
 ・応力は減らない
 ・変形しても荷重はそのまま
 ・むしろ、破壊に向かって進む
つまり、降伏した瞬間から破壊への一本道に入るので、許容値は低く設定される。
 一次応力が限界を超えると、材料は「耐えられない荷重」を受け続けるため、最終的に破断する。
 例)内圧が高すぎる→配管が膨らみ続け→破裂
   地震荷重が大きすぎる→支持点が壊れ→配管が落下
  ※一次応力の許容値が低いのは…
    降伏した瞬間に破壊へ向かう「危険な力」だから、もっとも厳しく管理している。

■二次応力
拘束条件や温度変化などによって生じる、構造の変形に伴う応力
熱膨張など拘束がなければ発生しない応力。
疲労の原因になるが、一次応力より許容範囲が広い。
【特徴】
 ・拘束によって生じる逃げ道のある応力
 ・破壊には直結しないが、疲労や亀裂の原因になる
 ・熱膨張が拘束されると発生する
 配管は温度が上がると伸びる。しかし、サポートや機器ノズルがガチガチに固定されていると伸びない。
 伸びたいのに伸びられない状態が二次応力の源
 例)配管が10mm伸びたい→でも両端が固定されている→曲げ応力が発生
  これが二次応力
・拘束があると材料が降伏して応力が緩和される。二次応力は、材料が降伏すると変形して応力が下がる。
例)配管が伸びたい→でも拘束されている→応力が発生。
  しかし、材料が降伏すると
  配管が少し曲がる、サポートがわずかに動く、ノズルが少し回転する
  こうした変形が起こることで、応力が自然に下がる。
  つまり、変形という逃げ道がある→応力が緩和される。

****まとめ**********************************
 ◆一次応力は、外力(内圧・重量・地震)によって生じる。構造全体を破壊する方向に働く。
  外力は材料が降伏しても消えない。だから危険。
 ◆二次応力は、外力ではなく、拘束が原因。拘束は、材料が降伏して変形すると弱まる。
  局所的で、曲がる、ずれる、回転するといった変形で吸収できる。
                  ―よって、二次応力は、一次応力より許容値が緩い。
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mito
三戸 2026/08/18
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