許容応力度と安全率

鋼材などの強度確認において重要なのが、「許容応力度」と「安全率」の考え方です。以下にわかりやすく整理します。

1. 許容応力度とは?
許容応力度(Allowable Stress)とは、構造物が安全に使用できるように、材料の強度に対して安全率をかけて制限した応力度のことです。

・材料の強度(例:引張強さ、降伏点)をそのまま使うと、万が一のときに壊れるリスクがあるため、安全側に見積もります。
・許容応力度は、構造計算で使う基準値です。

2. 安全率とは?
安全率(Safety Factor)は、材料の強度に対してどれだけ余裕を持たせるかを示す値です。

・一般的な式:
安全率 = 材料の強度/実際にかかる応力(または許容応力度)

・例:材料の降伏強度が 300 N/mm²、許容応力度が 150 N/mm² の場合
安全率 = 300/150 = 2.0

3. 許容応力度の求め方
許容応力度は、以下のように材料の基準強度を安全率で割って求めます。

・一般的な式:
許容応力度 = 基準強度(F)/ 安全率(n)

・例:基準強度が 300 N/mm²、安全率が 1.5 の場合
許容応力度 = 300/1.5 = 200 N/mm²

4. よく使われる安全率の目安(建築・土木分野)

5. まとめ

「許容応力度」や「安全率」の意味が明確になり、表形式で視覚的にも理解しやすくなりました。

futami
二見 2025/12/08
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