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がんばる男の子

  • Posted by: あらんだまおばさん
  • 2012年12月 7日 14:57
  • 思い出

勘九郎さんを偲ぶ.jpg「あの子、うまくなるね」
テレビの歌舞伎中継を見ていた祖母が言った。

私と歳もあまりかわらない男の子が、重そうなお着物を着て、手足や顔を動かしていた。
”古典芸能コメンテーター”として秀でた才能を持つ祖母が言うのだから、当りだろう。

「あなたもがんばらなきゃね」
「・・・・・・」
しかたがないので、指を動かしに、ピアノの前に座った。

次の彼の記憶は、それから数年を経て。
何の演目か忘れたが、真っ白に塗られた顔を左右に振りながら、ぴしっぴしっと踊っていた。
高い遠いところからの位置で見ていたような気がするので、祖母と歌舞伎座にでも見に行ったのだろうか。
「あの子、いっぱい”おさらい”したんだね」とつぶやくと
祖母は大きくうなずいた。

男の子の名は、中村勘九郎。

彼は、少年から青年になり、夫になり父になり、白髪のまじったおじさんになった。

大人になった彼は、相手の問いに、絶妙のタイミングで返し、思わずにやりとしてしまう。
踊りと同じ、間や切れ味は、そのやさしさと相まって、人をひきつけてやまない。

12月5日 57歳で死去。

私の昭和が、またひとつ消えた。
合掌・・・

コメント:2

小紋 2012年12月 9日 19:34

残念です。  エンターテイナーが一人消えました。
 息子二人と獅童を博多で見ました。
 来年2月は 勘九郎襲名公演 行きたいな。

あらんだまおばさん 2012年12月17日 15:47

小紋さんは福岡だから、見に行けていいですね。宮崎はなかなか・・・と言ってないで、腰をあげないと。いつか行こうが、気がつくとその人がいなくなっていることが、しばしばになってきましたから

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